同録ってなに?
以前、撮影用語篇で同録について軽く触れましたが今回はより詳しくお話します。
同録とは、映像と音を同時に撮る撮影のことです。
まさにペットモデル撮影における最大の敵!
動物プロダクションが映像の撮影で一番気にすることです。
タレント猫、タレント犬両方に言えることですが
目線や指示、誘導は視覚と聴覚に主に訴えかけます。
タレント猫であれば、猫じゃらしなどでねこちゃんの遊びたい欲を引き出すため
視覚に訴えかけます。
ただ聴覚に訴えかける音を出せないと欲は半減します。
猫じゃらしを振った際のバサバサっとした音を出さないように優しく振る必要があります。
ねこちゃんですので環境に変化に敏感です。
優しい猫じゃらしより周りの環境のほうに意識が向きやすいです。
ご飯で呼ぼうにも食器にご飯を入れる音も出せないので一定の距離以上になると呼ぶのは難しくなります。
タレント犬で言えば、声での指示ができなくなります。
「待て!」とか「おいで!」とかも言えません。
人間の動きだけで、指示をしなければいけません。
いかがでしょうか?
同録恐ろしくないですか!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
同録でもセリフだけの時と環境音も同時にとる場合など
色々パターンがあって
セリフと被らなければ音を出していいということもあります。
これがやってみると結構難しいです。素人さんにはかなり厳しいと思いますので
アニマルプロスタッフにお任せください。
環境音も撮るときは、本当に音が出せないので
人間の動きやいろんな事して、目線や動きを郵送します。
いろんな事とは!企業秘密ですので現場で披露します!
日ごろ気を付けること
少し話はずれますが、ワンちゃんであればある程度の同録にも耐えられるはずです。
同録収録中(回ってる間)は「待て!」って言えないといいましたが
そもそも皆さん「待て」って言い過ぎです。
よく見かけるのは、お利口に待っているワンちゃんに対して
「待てだよ!待て!・・・マテマテ・・・待てぇ~い!待て!」
いや、待ってますよ!って思います。
お座りしているワンちゃんに対して「おすわりしなさい」っていっているのと同じことです。
待っているのに「待て」の指示を何度もかけられると
ワンちゃん「え?待ってるのに?すごい言われるんですけど…どういうこと!?」
って自分が今やっていることが正しいか不安になります。
指示している人間のことをしっかり見て待っていれば
褒めることはあってもさらに「待て」の指示をかける必要はありません。
動いていないのに「待て」の指示を追加でかける時は
ワンちゃんの目線が指示する人間から外れた時もしくは動きそうなときだけです。
目線(アイコンタクト)が外れるということは集中していない証です。
地面のにおいを嗅いだり、横を見たりしているときは「待て」をかけてください。
またワンちゃんから動き出すような初動が見えたら「待て」をかけましょう。
ちなみに、トレーニング全般に言えることですが、ご褒美はING(現在進行形)で上げてください。
つまり、待てを教える時のご褒美は待っている状態の時にあげることです。
これをしっかり守れば、すごくマテができる子になります。
よく考えてみてください。
「待て」をかけられそこにじっとしていれば勝手におやつが運ばれてくるんですから
ワンちゃんとっては楽ないい仕事です。
しかし、ワンちゃんが動いてこちらに来てしまった際
「でも10秒待ったからご褒美あげちゃえ!」とご褒美を上げてしまうと
ワンちゃん「待っててももらえないけど、やっぱり近くに行けばおやつもらえるじゃん!」
と学習します。
難しく聞こえますがすごく簡単ですので、気にしてトレーニングしてください。
指示しっかり学習されていれば
同録であっても、回る前に「待て」をかければ回っている間追加で指示する必要もなくなります。
※演出で二段階以上の動きがあれば別です。
実は皆さんが思っているほどワンちゃんは人間の発する言葉を簡単に聞き取れません。
言葉の指示より人間の動き(ハンドサイン等)の指示に重きを置いています。
動きのほうが、人間が自分(ワンちゃん)に何をしてほしいのか理解する力が大きいということです。
この話は、また改めてします!
次回もお楽しみに!